┃桑沢デザイン・オブ・ザ・イヤー賞
山口信博(グラフィックデザイナー/1部48L1B)


1948年千葉県生まれ。1972年桑沢デザイン研究所リビングデザイン科に入学。株式会社コスモピーアールを経て独立、山口デザイン事務所を設立。
計算しつくした白い空間を多用し、ミニマリズムに徹したそのブックデザインは確かな存在感を放ちます。
2000年より、伝統の「折形(おりがた)」を現代生活に展開する折形デザイン研究所も主宰されています。
主な仕事としては、住まいの図書館『住まい学大系』全100冊のブック・デザイン、鹿島出版会の雑誌「SD」のアート・ディレクション、SD選書のリニューアルデザインなど。また、骨董、古物、民具、伝統工芸への造詣も深く関連書籍のブックデザインも数多く手がけるなど多岐にわたります。
著書に、「白の消息」「礼のかたち」「折る、贈る。」「半紙で折る折形歳時記」「日本民芸館へ行こう」「折形デザイン研究所の新・包結(ほうけつ)図説」ほか。
2004年松本市美術館およびAXISギャラリーで開催の「素と形・展」、竹尾ペーパーショウ2010でアート・ディレクターの一人として活躍しました。

●受賞のことば

今日はどうもありがとうございます。デザイン・オブ・ザ・イヤー賞は、昨年活躍した人に与えられる賞とききましたが、私自身昨年はあまり活躍したという自覚が無くて、先ほど私の作品の映像を見ていただきましたが、小さくて地味な仕事をコツコツやってきたものですから、はたしてこの賞に該当するものか恐縮しています。ただ、身の丈に合った仕事をコツコツやってきたという気はします。そういう小さな身の丈に合った仕事を評価していただいたということはたいへんうれしいことです。もしかしたらそういう時代に入って、象徴的な一人として選んでいただけたのかと思っています。ありがとうございました。


山口信博氏作品