┃桑沢特別賞
五味太郎(2部42PDID)


(代理:奥田さん/広報担当)
5月のはじめに軽い脳梗塞で倒れましたが後遺症もなく、今はだいぶ元気になりました。会ったときにはじめのひとことが「桑沢賞、どうする」ということでした。

●受賞の言葉(代読)

五味太郎です。このような魅力的なレセプションに出席できず、全く段取りの悪さで残念です。ご関係者に深くお詫びいたします。
少し体調を崩しました。50年にわたるムリが少したたったようです。あと20年は頑張らざるを得ない状況なので体を整えているところです。
さて、桑沢は僕の仕事にとって原点です。ゆるやかで心たのしい、とにかく美しい作業が桑沢でスタートしたという実感があります。
デザイン研究所という名前ではありますが、私自身は「デザインの研究」をした覚えがありません。ただ独特の期間と空間にしばらく身を置いていたような気がします。その空間のなかに本日の重要な出席者であります戸村浩さんがいました。彼は僕の先生でありましたがいつも一緒に遊んでおりました。先生とずっと遊んでいたということが桑沢の真価でした。こんな感じで、これからどうするか、うまくやっていけるか、といった呼吸を桑沢の空間で学びました。そんな気分のまま今だに仕事をやっています。どう考えても桑沢が僕の原点だったと言わざるを得ません。戸村さん、今日は無理ですが近いうち必ずお会いいたしましょう。
そしてここに出席の皆様にどこかでお目にかかれれば幸いに思います。本日はありがとうございました。


五味太郎氏作品