このたびは、桑沢特別賞というたいへんありがたい賞をいただき、ありがとうございます。気持ちの上では青天の霹靂といえる感じでいます。
と申しますのは、私が桑沢の所長を務めたころ、ちょうどGKを設立したばかりの時と重なり、
二兎を追う者は一兎を得ずの例えどおり、両方を成立するのはなかなか難しく、たいへんぶざまなことをしてしまったと後悔しています。
何もできなかった私に対しこの賞をいただけたことはまさに青天の霹靂、こういうことだと思っています。
一つだけ頭の中から忘れられないことがあります。桑澤洋子先生が広々とした心でデザインの世界を見ていたこと、
そして教育というものに力をいれ実証していること、デザイン界の社会的な信用、プロフェッショナリティを目指している姿に感銘を受けたことです。
このような桑澤洋子先生の精神と功績を、例えば国連に発言できるような国際デザイン連合などの組織づくりをして、
世界的に表彰すべき道のりをつけることも桑沢や同窓会のみなさんの役割ではないかと思っています。
この桑沢賞は桑澤洋子先生の業績を再認識する機会でもあり、みなさんの活動と結束のきずなのもとになっていくと思います。
ありがとうございました。