夏期基礎造形講座2010報告 ( 2010年09月03日掲載 )


今年も無事に夏期基礎造形講座(夏期講習)が終わりました。



色彩構成の授業風景
















さて、同窓会の夏期講習は毎年内容を吟味して自信を持って開催しておりますものの、昨今の不景気とてらしますと、じゃっかん料金を勉強させていただいたほうが、より多くの生徒さんが参加しやすいのかな、などと、担当といたしましてはアレコレ思案しておりましたが、フタを開けてみますと逆に「どんな料金でも桑沢同窓会の夏期講習で勉強がしたい!」という熱心な生徒さんに大勢ご参加いただき、提供する側といたしましてもいっそう力が入った夏でした。



ふつうはたった5日や10日という短いスケジュールの中で、デッサンと色彩構成、図法の勉強を完全にマスターする生徒さんというのはそうそういらっしゃらないのですが、今年は一部の生徒さんの集中力がすさまじく、その短い時間でそれなりの伸びを見せ、それにつられるようにほかの生徒さんも引っ張られているようでした。

 

 




生徒さん同士で勉強中。
















象徴的な出来事がありました。
この講習は一番長期間のプログラムでは10日間受講することになりますが、そうした選択をした生徒は、慣れないハードワーク(宿題など)にみんなヘトヘトになり、毎年最終日は居眠りしてる生徒もたくさんおります。
ところが今年にかぎっては、6人もの昼間部の受講生が「可能なら夜間も見学したい」と申し出てきたので、先生と相談し特別に許可を出し、総評を覗いてもらいました。
彼らは途中で帰ることもなく、最終的に夜間の授業が終了する21時過ぎまで、じつに朝から12時間あまりも学校に居座って、最後までメモを取る作業を止めず、なにかをもぎ取って帰ろうという根性を見せました。
この6人は夏期講習で知り合った同士です(実力はさまざま。5日組と10日組が半々)。
こんなことは私が夏期講習を手伝って以来、初めてのことです。


卒業生のみなさんから寄せられたカラスぐち。
















80年代後半、桑沢がもっと人気があった頃には時々耳にすることがあった
夏期講習生徒の「来年ぜったいもどってきます!」という感動的な言葉も久びさに聞きました。
ほんとうに来春、学校で再会できたら叙々苑をおごろうと思っております。
ここにきて私の考えていた料金改定は一長一短かなと思いました。
安くして、志の低い生徒さんまでかき集めてしまうぐらいなら、毎年少人数でもいいから、こうした熱い生徒さんに来てもらいたいと思いました。
ご協力いただいた先生方、ありがとうございました!


担当 もりい くすお