「UD楽」細山雅一さん(44L3ID)講演会レポート ( 2009年03月13日掲載 )

「UD楽」細山雅一さん

福岡では何年ぶりの大雪が降った1月24日、九州大学ユーザーサイエンス機構・大橋サテライト「ルネット」におきまして、細山雅一さん(44L3ID卒)の講演会が開かれました。


細山さんは、ご自身の著書の「UD楽」(ユニバーサルデザインを技術中心の考え方から快適性や楽しさをプラスした考え方)をさらにバージョンアップさせた「UD楽」進化論をテーマに、企業デザイナーとしてかかわってきた実例をあげて、時にはユーモアをまじえながら「デザイナーとしてユーザーの価値観を創造するためには、デザイナーとユーザーが相対するのではなく同じ方向を見ていくことが必要である」と話されました。


実際に桑沢の授業で取り組まれている、ユニバーサルデザイン・マトリックスから考察される多様な特性をもつ人の存在に気づくことの重要性、パーソナルユースからファミリーユースへの移行、そして心地良いUD社会には、日本文化の技と工夫と心遣いがヒントになるなどの興味深い内容に、多くの方が耳を傾けられました。


今後もUDは美しさ、使いやすさ、楽しさとともに進化し、超高齢化をむかえる将来、企業においても本質的な価値つくりが「UD楽」であるという言葉で締めくくられ、会場は大きな拍手につつまれました。

中村のりこ(D2A卒)