北海道支部総会のご報告 ( 2008年09月22日掲載 )

北海道支部総会

◆北海道支部総会 報告

開催日:8月9日17:00から18:00
場 所:札幌市西区小別澤 レストラン「やぎや」
出席者:阿部夫婦・今田夫婦、永田夫婦


今年の支部総会は、岩見沢在住の武部様を札幌に迎え新たな北海道支部活動の方向性を模索するつもりでしたが、 武部様は都合が付かず来札できませんでした。高橋様や富田様は仕事の都合が付かず欠席、名取様は大学を退職後自宅は連絡が付かず、伊藤様も連絡が取れませ んでしたが、昨年支部総会を開催した「やぎや」でイベントを開催するとの連絡を受け、協賛するかたちで総会を開きました。


参加者は少なかったものの、充実した一夜となりました。「やぎや」では、子やぎが増え、 ラマが加わり、ツリーハウスが完成していました。当日は、永田温子さんが主催する朗読会に参加しつつ支部総会を開催しましたが、名ばかりの支部総会となり 地方の限界と新たな指針を感じました。


永田さんは、市街地の山中に住み、やぎを飼いチーズをつくり、パンを焼いて、会員制のレストランをはじめ、農的暮らしを実践する塾を開校。着実に一歩一歩 自分が理想とする暮らしを実践するという、20年来の企画を実現しています。今回は戦争について改めて考える8月ということで、「馬を洗って」、「やぎの ズラテー」 の作家加藤多一さんをお招きし、知人の俳優哲哉さんによる朗読会を主催しました。


静まり返った山中に朗々とした声が響きました。「馬を洗って」は100回以上も朗読会が開催され、学校演劇にもなっている人気の作品です。この逸品を耳な し法一の1人芝居で注目されている伊藤さんが、朗読というよりは演じているような臨場感で会場を包みました。朗読後、作家と演者の対談があり、「こんな素 晴らしい朗読会ははじめて!」と加藤さんが感激、我々参加者も贅沢なひと時を過ごさせていただきました。


永田さんは20年を振り返り、「理想とする暮らしを描くことは容易くはないが、大変と思ったことはないです」とにこやかに語りました。昨年、総会に出席し た今田ご夫妻は、永田さんのライフスタイルに共感、農的暮らしの塾生になり只今勉強中。新たな北海道暮らしを模索しています。


伊藤哲哉:http://biwamimi.exblog.jp/i8/
牧野時夫:http://www.phoenix-c.or.jp/~m-ecofar/


◆北海道支部の活動とは

桑沢としての知名度や組織力は皆無である北海道は、会員一人ひとりがそろぞれ個性的な活動を行っています。市場調査や消費動向、生活者ニーズなど目先の マーケティングにとらわれず、まず20年後の暮らしを自分がどう楽しむか、そのために今何をすべきかを考えながら、地元に根ざしたライフデザインをつくり あげていこうと考えています。 前記の朗読会において作家の方が「3000人の会場で行う朗読会も、 30人の前でおこなう朗読会も同じです」と言われました。つまり、ものの価値感が人数や数量で良し悪し、成功失敗が問われすぎているように感じます。


北海道の桑沢支部は20年後のビジョンを模索したいと思います。きっとそのうち、桑沢賞の副賞は北海道支部会員が作ったチーズや野菜が届くようになるかもしれません。ただし、桑沢らしい味やかたちで!

北海道支部長 阿部 清秀