特別トークライブセッション「映画のミクロ、マクロ、ミライ」、
講義「日本の近代デザイン史」
昨年より新しい視点で内容を一新した「新生!桑沢デザイン塾」。2009年第1期が5月30日から7月18日の日程で開催されました。
一つは桑沢デザイン塾で初の3回講座の特別トークライブセッション「映画のミクロ、マクロ、ミライ 映画の魅力をトコトン聴こう」と桑沢所長の内田繁氏の講義「日本の近代デザイン史」の2講座で行なわれました。
どちらも定員の50名を越える参参加で熱気にあふれた展開で充実したものとなりました。
●特別トークライブセッション「映画のミクロ、マクロ、ミライ 映画の魅力をトコトン聴こう」
ライターの福嶋真砂代氏をコーディネーターとして、三木聡氏、黒沢清氏、諏訪敦彦氏の今をときめく新鋭映画監督3人をむかえての魅力あふれるトークセッションが展開されました。
1回目の三木聡氏は「インスタント沼」「亀は以外と速く泳ぐ」などのメガホンをとり、日常にひそむ“おかしさ”を追求し不思議な世界へ誘う「発想」をたのしくトークしていただきました。2回目の黒沢清氏は「アカルイミライ」「トウキョウソナタ」などを監督し、その鋭い時代感覚と人間への深い洞察力のヒミツを教育実習の経験を通して楽しく語っていただきました。3回目の諏訪敦彦氏は東京造形大の学長をつとめ、「ユキとニナ」「不完全なふたり」などの作品を発表、DVDを上映しながらのライブ感覚あふれるトークをしていただきました。
“三人三色”、まさに映画三昧!のたのしい講座となりました。
福嶋真砂代氏
三木 聡氏 黒沢 清氏 諏訪 敦彦氏
●講義「日本の近代デザイン史」
講師に桑沢所長の内田繁氏による5回の講義。日本の近代デザイン史を考えるうえで大切なことは、それぞれの分野が、どのように生まれ、何を目標としたかを同時にみなければなりません。建築、インテリア、インダストリアル、クラフト、グラフィック、さらに文化としての芸術・文学・芸能・大衆文化、さらに政治・思想までを並列に見ていく視点が必要である、との視点から、受講者には分厚いテキストが配られ、映像を駆使して立体的に行なわれました。そのなかから「デザインとは何か・・・」「21世紀のデザインの目指すものは何か・・・」を考えることができた有意義な講義でした。
内田 繁氏